肌が乾燥すると、小じわや毛穴の開きが目立つなど、さまざまな肌トラブルに悩みがち。
特に秋冬の乾燥しやすいシーズンは、適切なスキンケアによってきれいな肌を保ちたいところです。
そこで今回は、乾燥肌トラブルのおもな原因と症状、おすすめのケア方法についてご紹介します。
毛穴の開きや小じわは乾燥が原因?
まずは毛穴の開きや小じわなど、肌の乾燥が原因となって現れる、肌トラブルのメカニズムを見ていきましょう。
肌が乾燥すると、表皮の角質細胞内のアミノ酸や尿素などからできている「NMF」(天然保湿因子)や、50%ほどのセラミドを含む「角質細胞間脂質」が減少します。
これらの成分が減少すると、肌の保湿力が低下し、潤いが失われるのです。
その結果、肌のキメが粗くなり、小じわなどの肌トラブルが目立つようになってしまいます。
また、肌の内部の水分量の減少やターンオーバーのサイクルの乱れによって、肌のハリ感がなくなり毛穴が目立ったり、内部に詰まった古い角質や皮脂が毛穴を押し広げてしまったりも。
乾燥肌トラブルを加速させるさまざまな原因
間違ったスキンケアや加齢、紫外線によるダメージなど、肌の乾燥を招く原因はさまざまです。ここでは、乾燥肌を加速させる原因を見ていきましょう。
誤ったスキンケア
「洗顔やクレンジングの回数が多すぎる」「肌をこすりすぎている」「毎日長時間のケアを行っている」など、無意識のうちに肌に負担をかけてしまっていないでしょうか。
過度な洗顔やクレンジングは肌に必要な皮脂なども除去してしまうため、肌のバリア機能低下の原因になるのです。
また、化粧水や乳液などを使用する際は、適量を守らないと乾燥を進行させてしまうことも。
毎日のスキンケアを正しく行うことが、肌トラブルをなくす第一歩です。
加齢
肌の潤いを保つために大きな役割を果たしているセラミドは、加齢とともに減少します。
つまり、加齢に伴って肌は乾燥しやすくなるのです。年齢や肌の状態に応じたケアをして、保湿することが大切です。
紫外線によるダメージ
紫外線はあらゆる肌トラブルの原因となり、紫外線によって肌が乾燥すると小じわが目立ってしまいます。
また、紫外線のダメージは肌のたるみやほうれい線、深いしわなどの原因にもなるため、紫外線対策は季節を問わず必要不可欠といえるでしょう。
ほかにも、秋冬シーズンは特に注意したい外気の乾燥、不規則な生活習慣、季節の変わり目の急激な温度や湿度の変化、花粉なども乾燥肌の原因になります。
乾燥による肌トラブルのケア方法
ここからは、小じわや毛穴の開きなどのケア方法を紹介します。
乾燥による小じわや毛穴の開きを予防するためには、保湿を重視したケアがポイントとなります。
保湿重視のスキンケアを
保湿重視のスキンケアを行う場合は、化粧水だけでなく、最低でも乳液や美容液のどちらかは使うようにしましょう。
化粧水で肌に水分を与えた後は、保湿成分が豊富に含まれる美容液や乳液、保湿クリームなどでフタをして、水分が逃げないようにしましょう。
出勤前の朝など、スキンケアになるべく時間をかけたくないという場合は、保湿効果の高いオールインワンジェルを使用するのもおすすめ。
ライフスタイルに応じて、使いやすいスキンケアアイテムを選んでみてください。
また、誤ったスキンケアをしないことも大切です。
例えば、次のようなスキンケアは乾燥肌トラブルを招きやすいため、避けましょう。
- 化粧水をつけてすぐにメイクをする
- 乳液やクリームを使わない
- 洗顔時の水温が高い(33℃程度のぬるま湯が適温)
洗顔・クレンジングのポイント
女性は、毎日のようにメイクをしている方が多いと思いますので、洗顔の前にクレンジングを行い、ファンデーションやパウダーなどをしっかり落としてください。
また、肌に負担をかけたくないとお湯だけで洗顔をしても、毛穴に詰まった汚れは洗顔料でなければ落とすことはできないので、必ず洗顔料を使用しましょう。
汚れが残った状態は、肌の老化の原因にもなります。
●毛穴の汚れは濃密な泡でオフ!
毛穴の奥までしっかり洗うため、洗顔の際はたっぷり濃密な泡を作って洗ってください。
泡が多いほど肌に広く洗顔料がふれるため、キメや毛穴の隙間の汚れも吸着されやすくなります。
その日のうちに毛穴の汚れを除去することで、詰まりにくい毛穴にすることができるでしょう。
●優しく洗って毛穴の開きを予防する
顔を洗う際は、ゴシゴシこするのではなく、指が肌にふれない程度の優しい力で、泡を顔全体になじませるイメージで洗っていきます。
小鼻など気になる部分の汚れを取ろうと強くこすると、肌に小さな炎症が起こり、毛穴の開きなど肌トラブルの原因になるため注意しましょう。
とにかく肌に負担をかけないようにすることがポイントです。
皮脂・角質ケアのポイント
肌が乾燥していて、さらに毛穴詰まりや黒ずみも目立っている場合は、乾燥によって溜まりやすくなった古い角質が原因である可能性が高いです。
肌の表面を守る角質は、役目を終えて古くなると自然に垢として落ちていきます。
しかし、それがうまくはがれ落ちないと、皮脂と混ざって毛穴詰まりの原因となるのです。
余分な皮脂・角質ケアをする場合は、酵素パウダー洗顔料など、古い角質を分解して除去するタイプのアイテムを取り入れましょう。
毛穴詰まりとテカりが気になるという方は、不要な汚れや皮脂をオフするクレイ系のパックなどを洗顔後に活用するといいでしょう。
また、洗顔後のスキンケアでは、古い角質の代謝を促す角質ケア用の美容液を取り入れるのも◎。
秋冬でも紫外線対策を忘れずに
紫外線は季節を問わず降り注いでいるため、陽射しの強い夏以外のシーズンでも対策が不可欠です。
ここで注意したいのは、紫外線対策アイテムの代表である日焼け止めクリームは肌が乾燥しやすくなるため、目元や口元などの皮膚が薄い部分は厚塗りをしないということ。
秋冬シーズンは、日焼け止めではなくUVケア効果のあるファンデーションやパウダーを使ってみるのもおすすめです。
帽子や日傘なども活用して、紫外線のダメージをできるだけ避けるようにしましょう。
まとめ
乾燥による肌トラブルを放置すると、現状は小じわや毛穴の開きがそんなに目立たないとしても、加齢とともにどんどん目立つようになったり、改善されにくくなったりする可能性があります。
毎日のスキンケアをベースに、乾燥や加齢に負けない肌を目指したいですね。