店舗の業績を向上させるためには、現実のポジションと理想のポジションを的確に捉えることが必要となります。
捉えた先に「現実」と「理想」の差(ギャップ)を埋められるかどうかが、店舗の業績を向上させられるかどうかの鍵を握ります。
今回の記事では、業績アップに必要な4つのポイントを解説させていただきます。
「想い」とは
『想い』という言葉は、現場で良く出てくる言葉ですが、その定義をはっきりさせなければなりません。
一般的な使われ方として、『純粋にお客様の幸せを切に願う』的な内容で使われることが多いかと思います。
天然物の人材で本当に純粋に想いを持って行動しているように見える人はいますが、ほとんどの人がその先にある、
- 良く見られたい
- 想いを前面に出して頑張ってる私が好き
- 周りのからの評価を上げたい
というように、『自分のため』に行動しています。
そんなことはないという人がいますが、気づいていないだけです。
『あなたの中で一番大事なのは自分の欲求を満たすことですよね?』ということです。
『給料なしで働いてくれたらお客様の満足度がめちゃくちゃ上がるんだったら、そうしてくれるの?』と投げかけると、この質問には100%の人が『それはできません』と返します。
『じゃあ、一番大事なのはお金をもらうことで、その次に大事なのがお客様の満足なんだね』という話をします。
これでようやくスタートラインです。
ありもしないのにあるように見せかけている『想い』に頼るよりも、自身の本音に気づかせ、その目的を達成するために何をするべきか?ということを考えるほうがよっぽど自身の欲求とお客様の満足を満たすことにつながります。
よって、業績を上げるための4つの大切なことの大前提は、≪自分の欲求を満たすために≫お客様に満足してもらいたいという根本的な想いがないと絶対に成功などしません。
根底にあるこの≪自分の欲求を満たすための≫想いは、定量分析する事が不可能≪ではなく可能≫に近いですが、文化≪ではなくスキル≫として計画的に染みつける事が大切です。
となります。
私は『想い』が大事などといった、やりがいの搾取をするべきではないと思います。(テクニックとして使うことはあります)
想いの先にある欲求を満たすことに、自分と皆さんの時間を使います。
一緒に働く皆さんが適正に評価され、その評価が跳ね返り自分の評価となることを狙って、行動をします。
組織で行動するための情報共有
「共有→行動」につながってる?
例えば、
「●●という情報をにスタッフ全員に伝えてください。この情報の意図は●●です。4日後に私が電話してスタッフに確認します。ただし、私から電話で確認がある事は内緒にしておいてください。」
と、責任者の会議で指示した場合、何パーセントの確率で、スタッフに伝達できますか?
伝えたい事は、店舗の最高決済会議であるMTGで決定した内容はどの『レベル』と『スピード』でスタッフに伝わって、行動に代わっているだろうかという事です。
これが結果を出している店舗・セクションとそうではない店舗・セクションとの決定的な違いです。
発信しましたけど何か?
よく●●の件て、アルバイトの●●さんに伝わってる?と確認すると、『はい!発信したんで大丈夫です。』という答えが返ってきます。
いっけん、スピードは速いように見えますが、本当に伝わったか?そのレベルは?という観点が抜け落ちており、対象者はただ発信を見ただけ、覚えただけになっています。
確かに再確認することは手間のように感じるかもしれませんが、スピードとレベルは情報共有においてはワンセットです。
本当に情報のスピードを上げるだけでよいのなら、私自身が発信すればよいだけです。
しかしそうしないのは、店舗スタッフの能力は、役職や年数(だけじゃないですが)で違い、受け取り方が違うからです。
スタッフそれぞれのレベルにあった伝え方を確認する必要があり、発信するだけではだめなのです。
ひとりでできるもん??
かの有名な株式会社武蔵野の小山昇社長は、社長からの指示発生の際に役員がこなせばよいリミットを「1日」と定義しています。
部長は1週間で、課長は1か月でも、役員リミットは1日だそうです。
理由は、役員から始まる組織ネットワークは、部長から始まるそれよりも当然多いからです。
要するに、人間一人で行える行動は限られているからこそ組織で行動しているのに、それを有効活用できないなら交代すべきだという言う意味です。
ハタオジ流は、情報共有のレベル確認を新人のアルバイトスタッフを使って行います。
またその確認を、責任者がいる時に行うととても効果的です。
もしそのレベルが低かった時に、責任者を捕まえて『こんな状態だったよ』と伝えるよりも、その場で認識してもらったほうがより効果的だからです。
初動遅らせない事
例えば、入会販促計画を日々のピッチで作る際に、”中締め”、”末締め”ばかり意識して考えてませんか?
もちろんそこのボリュームは大切ですが、月の1日~5日に良いスタートを切る事ももちろん大事なわけです。
それと同じで、販促並びに運営においては、
- 計画期
- 準備期
- 実行期
- 検証期
が、あります。
そのサイクルが狂うのは、計画と乖離し始めたときの追加策が発生するからですが、そもそもそのサイクルが回っていないから、業績が悪化している店舗・セクションが散見されます。
つまりは追加策が発生して遅れが生じているのではなく、そもそものサイクルが回っていないから遅れが生じている可能性があるという事です。
準備に集中して、本番に興味を示さない。
イチローの有名なマインドコントロール術ですが、準備に多大な労力を費やす事は同じです。
皆さんの店舗で知恵を絞ったアイデアを形にするにどのくらいの時間を要しますか?
私が今まで経験した店舗マネジメントでは、1週間で形にしたアイデアは余程の力技か、自分が一人で準備して、見事に失敗しました。
スタートした状態で、最高の状態から始める為に、計画⇒準備をしっかりしましょう。
日々決算
何を目指して頑張るの?
マネジメントサイクルをより個に、日に、時間に近づけていく大切な要素です。
入会販促計画。50名の体験入会をしていただこうと思ったら、150名の体験が必要。
150名に体験にお越しいただこうと思ったら、チラシは最低でも10,000枚は配布しないといけない。
では、それをいつまでに・・・・対象者の手に届くのは、1週間後。
そこから更に1週間後に体験に来てもらうとしたら、15日までには配り終えていないといけない。
だから、10000枚を〇日で割ったら・・1日〇枚配布する! です。
これが決まっていないと、何を頑張るのかがブレて、何を頑張って今の結果なのかがブレます。
モニタリングする対象は?
日々決算とは、昨日までの入会は予想ピッチに対して〇名勝った!負けた!議論も大切ですが、そのモニタリングはなるべく最終結果に紐付いているよりも、行動に紐付いているほうが良いです。
つまりは、
「昨日の入会結果は▲1名だった」
よりも
「昨日の入会結果は▲1名だった。しかも昨日実行した紹介ディスプレイのチラシ配布枚数は▲5枚だった」
の方が次のアクションが起こし易いという事です。(愚問かもしれませんが、リーダーは最終結果を見据えて、日々決算項目決めてください)
皆さんは毎出勤時何を確認してますか?
それは昨日までに立てた自分の目標からどのくらい進んでますか?
それを週でやるよりも、日でやる方が7歩早くあるけますよ。
月でやるよりも30歩も・・・