子どもの習い事No.1といえば、スイミングスクールが不動の存在です。
以前の記事に、「選ぶ前に知っていてほしいこと」を紹介しました。
今回の記事では、スイミングスクールの選び方で悩んでいる方が、選ぶ際に見るポイントや確認するポイントを手順とともに分かりやすく説明します。
この記事を見たあとには、スイミングスクールの選び方を人に教えることが出来るようになっていると思います。
通う目的と優先順位を決める
スイミングスクールに通う目的
スイミングスクールに通い始めるきっかけは人それぞれです。
- 周りの子ども達も習っている
- 学校の体育の授業に水泳があって恥を書かせたくない
- 子供がスイミングを習いたいと言い出した
- 水難事故にあわないようにしたい
- 親自身が水泳をしていた
- 水泳の選手になってほしい
- シャワーを極端に嫌がる
スイミングスクールでは、このような目的を達成することができますが、スイミングスイミングスクール側が大事にしていることは、クラブによって違います。
スクールの方針
民間企業のスイミングスクールであれば収益を上げることが最優先事項ですが、チェーンなのか、個人経営なのか、今後増やしていく予定なのかでも大事にしていることが違います。
また、非営利団体が実施していることもあり、収益を上げることが最大の目的ではない場合もあります。
傍から見るとやっていることは同じように見えますが、スタッフはスクールが掲げる方針に則った指導をしており、細かい部分やあらゆる判断局面で「方針」が大事になってきます。
よって、目的にあったスクールに通うことが、目的達成への近道と言えます。
スクール毎の違い
スクール毎の違いは、大まかに分類すると以下の通りです。
- 月謝
- 指定用品の有無
- グループ編成(人数など)
- 開講の曜日
- 受け入れ年齢
- レッスン時間
- レッスンの展開方法(指導方法)
- 進級システム(覚える順番)
- 安全管理システム(監視員の人数など)
- 運営システム(振替など)
- 手続システム(入会、退会、休会、クラス変更)
- 運営母体の規模(チェーン、個人)
- スクール単体か大人のフィットネスクラブ併設の総合型か
- 選手クラスの有無
- スクールバスの有無
- 観覧スペースの有無
- 駐車場の有無(広さ)
上げればきりがありませんが、通うことで影響がある項目です。
通ってみると不便を感じたりする部分もありますので、公開しないようにしっかりと調べましょう。
駐車場に関しては意外と盲点で、スクール時は停めるスペースが全くないなど、別時間での体験会などで入会を決めたときには気にならなかったことが、実際に通う時間だと全く違うということが起きることもあります。
通うことが可能なスイミングスクールの情報を手に入れる
スイミングスクールの情報は、色々な方法で手に入れることができますが、まずは通うことが出来るスイミングスクールを知ることからはじめます。
「可能」というのは、スクールによって送迎バスを運行していたり、車で送迎するにしてもルートによっては意外と遠方のスクールに通えたりするからです。
まずは先入観無しで、対象になるスクールを選出しましょう。
「スイミング 〇〇市」で検索
どこの検索エンジン(ヤフー、グーグル)で検索するかにもよりますが、ほとんどの方が、「スイミング」+「地域名」で検索すると思います。
検索エンジンは基本的に、調べている人にとって有益な情報を上位に表示するようにできていますが、知って置かなければならない仕組みが2つあります。
表示順について
一つ目は「お金をかければ上位に表示させることが出来る」ということです。いわゆる広告です。また、検索者の検索履歴やGPS情報を使い、表示の有無が決まるような広告もあります。
お住まいがある地域のスイミングスクールを知るとともに、「広告にお金をかけているか?」も確認できます。
広告にお金をかけているかどうかだけで、どのようなスクールかを判断することは難しいですが、会員数を増やす方針があるということはわかります。
おすすめサイトについて
地域名とスイミング等で検索すると、「〇〇市でおすすめのスイミングスクール〇選」「〇〇市でおすすめのスイミングスクールランキング」など、まとめサイトと呼ばれるページが出てくることがあります。
そのページが、ただの善意のページなら良いですが、ほとんどのページが収益を得るためのサイトです。
確かに、対象の地域のスイミングスクールは網羅しているのですが、掲載している情報は概要のみで内容が薄いです。
しかし、よく見ると一部のスクール情報は詳細等が掲載されていることがあります。
その正体は、対象のスクールがそのまとめサイトにお金を払っている場合がほとんどです。
まとめサイトは表示順が高い傾向があり、広告的な価値があるからです。
マップアプリで検索
自宅から検索する場合は、GPSをオンにし、表示のエリアを少し大きめにしておきます。
「スイミングスクール」と入力すると、マップ上にスイミングスクールが表示されます。
「少し大き目」というのは、「スクールによっては遠方までバスを走らせていること」や「直線距離では近くても、車の場合は渋滞などで送迎にかかる時間が違うこと」があるためです。
直線距離で遠いからといって選択肢から外してしまわないようにしましょう。
スイミングスクールが見つかったら、経路検索をし、所要時間を調べましょう。自転車移動の範囲であれば調べなくてもなんとなくの感覚があるかと思いますが、自動車は別です。
時間帯によっては渋滞があって、距離以上の時間を使うこともあります。アプリによっては渋滞状況等もわかるので、実際の送迎の時間帯で検索すると良いです。
近所のお友達に聞く
近所のお友達がどこに通っているか?を確認します。実際に通うことができているので非常に参考になると言えます。
また、口コミ等に関しては後述しますが、通っているスクールの情報も得ることができますし、口コミサイト等のネット情報よりは信憑性も高いでしょう。
どこのスクールにもある、「紹介特典」などの情報も同時に仕入れましょう。
ただし、人伝いの場合は価値観がそれぞれの違うので、客観的に情報を捉える必要があります。
また、人に流されやすいなどの性格の方にはお友達に確認することをおすすめしません。
もし、そのお友達に強くおすすめされた場合、別のスクールを選ぶことが心苦しくなるのではないでしょうか?
月謝、その他費用での比較
月謝について
スイミングスクールの月謝体制はいくつか種類があります。地域によっても違ってきますが、一般的な月謝は以下のようになります。
週1回 4000円~8000円
- 同じ曜日に週1回
- 好きな日を選んで月4回
週2回以上 6000円~11000円
- 同じ曜日に週2回
- 好きな日を選んで月8回
- フリー参加で月何回でもOK
極端に月謝が安い所は、市営のプールなどで行われているスイミングスクールの可能性が高いです。
家族割引や兄弟割引、年一括払いなどの割引制度を設けているスイミングスクールも存在します。
その他費用について
スクールに通うために必要な費用は月謝だけではありません。比較的月謝が安くてもその他費用を足すと同じくらいの価格になることも多くあります。
スクールによって有料か無料かが違うものは以下の項目です。
- 駐車場の利用料金
- 送迎バス利用の場合、利用料
- 水着やタオル、ゴーグルを忘れたときのレンタル料金
- 振替利用料(平日→土日に振替したときに料金が発生することもある)
- 「級」のワッペン購入(合格のたびに購入)
- 泳力別のキャップ購入
- 休会料金
- クラス変更料金
- 退会料金
- 観覧料
- 暖房費
全国チェーンのスクールでは、上記の項目が無料のサービスが多いですが、個人経営のスクールでは有料のことが比較的多いです。
調べる際にはこういった情報も確認していかないと、月謝が安いスクールでも、年間で計算すると月謝が高いスクールよりも多く支払うことになる場合があります。
時間や曜日、受入年齢、受入級での比較
今の子どもたちは、習い事をたくさんしています。一つの曜日に2つの習い事をしていることもザラなので、あらゆる曜日、時間を選択できる方が良いといえます。
時間と曜日、年齢について
平日は15時以降で開講しているスクールが多いです。(幼稚園児以上の場合、2歳台やベビーのクラスは午前中に開講されることがおおいです)
1時間から1時間15分毎にクラスが開講されていますが、年齢や学年、級ごとに参加可能な時間が分かれています。
土日曜日は行っていないスイミングスクールもありますが、午前クラスと午後クラスに分かれており平日よりも時間の選択肢は多い場合があります。
しかし、土曜日は学校行事が入ったり家族でお出かけや旅行の予定が入る場合が多いと思いますが、振替制度のないスイミングスクールも多くありますので(定員の為)注意が必要です。
各時間の受入可能な幅(年齢、級)は、チェーン系は狭く、個人系は広い印象です。
受入可能年齢、級について
受入可能な幅を細分化しているのは、より効果的なレッスンを提供するため(同じような年齢、同じような泳力で安心)というのが謳っているメリットですが、それはお客様に限ったことではなく、クラブ側にも言えることです。
受入幅が広ければ広いほど、スキルの高いコーチの配置が必要になります。以前の記事にも記載したように、業界内でスキルが高いと言われるコーチは、クラブに数名しかおらずほとんどのコーチはスキルの低いコーチだからです。
コーチの給料等とお客様の利便性を天秤にかけると、『受入幅を広くしてスキルの高いコーチを配置すること<受入幅を狭くしてスキルの低いコーチを配置すること』となり、経営的には安定するのです。
そのような事情もあり、年齢や学年が上がれば半強制的に1つ遅い時間を勧められます。
最悪の場合、兄弟で別の時間帯になる事もありますが、融通の利くスイミングもあるので相談してみましょう。
フリー出席制について
習い事が多い子供の場合は、フリー出席制度がある所がお勧めです。
しかし、スポーツ系の習い事で曜日や時間が固定されていないと「今日は疲れているから…」という理由で休みがちになり中途半端になる可能性が高くなります。
曜日時間固定でないと行く度に違うコーチに教わる可能性が高いので、個人的には曜日固定でスイミングスクールに通うのが良いと思います。
スイミングスクールのスクールバスでの比較
スクールバスを利用するかどうかは、立地の条件だったり、道路状況により様々です。
スクールによって違う点などをリストアップしておきます。
- 料金の有無
- バス停制か自宅までか
- 振替時やフリー出席時に利用できるか
- 休むときなど連絡が必要か
- 位置情報等のサービスがあるか
- 飲食可能かどうか
- 保護者は利用できるか
- 自社運行か委託か
- 添乗員がいるかいないか
- ドライブレコーダーがついているかどうか
送迎バスは、運転手次第で良くも悪くもなります。
残念ながら、現役をリタイヤした方や職を失った方がドライバーをしている傾向があり、お世辞にも接客接遇スキルが高いとは言えません。
そのような情報はなかなか得ることができないので、見学や体験した際に、バスの運転手の『待ち方』を見ると良いです。
私の経験談ですが、良い運転手は待っている間も第三者からの目線を意識した立ち居振る舞いができていました。
良くない運転手は、足をハンドルにのせている、館外だが会員から見える場所で、委託会社の愚痴などをクラブのスタッフに言ってくる、などの行動がありました。