スポーツクラブ業界で働く皆さんは、「転職」「退職」をしたいと思ったことはありませんか?
スポーツクラブ業界は、ブラック企業とまではいいませんが、日によって朝からだったり夕方からだったりと、不規則な働き方が一般的です。
またほとんどの方が、スタジオでのレッスンを担当したりプールでコーチングをするため、自分と会うために参加しに来てくれる会員さんの顔が浮かび、休みにくいということもあるでしょう。
今回の記事では、転職を考えている皆さんに、本ブログのイラストレーターでもある私の元部下の実話を参考にしながら、スポーツクラブ業界の転職事情を紹介していきます。
「転職」をおすすめするわけではありませんが、健全に働くうえで(悪く言うと社畜にならないように)、今の会社じゃなくてもやっていける、すぐ辞めても大丈夫という準備・スタンスができていることは、非常に大切な事だと考えています。
少なくとも、今在籍している会社に残り続けることのためにやっている仕事は、「良い仕事」(自分の目的を達成しつつ、社会の役に立っている状態)とは言えません。
元スイミングコーチAが転職活動で感じた事、体験したこと
本ブログのイラストレーターである元スイミングコーチのAは、転職して外資系企業の事務職に就いています。
彼女の場合は、退職してからの転職を選択し、退職6か月後に再就職に成功しています。
ただし、転職サイトや転職エージェントへの登録は、退職の4か月前からしていたようです。
当時の状況や転職で気を付けることなど、聞いていきましょう。
スポーツクラブ業界から転職をするに至った経緯は?
- 自身のキャリアアップとは関係ないことで、人手不足の部署に配属された。
- オーバーワークが続き、疲労感や体調不良の日が多々あった。
- 安定した規則正しい生活が送りたいと思うようになった。
在職中?退職後?結果的にどちらの転職活動が良かった?
- じっくりと考えたり調べたりする時間が作れたので、退職後の就活で良かった。
- ただし、貯金をしていないと生活がきついと思う。
- 計画的に転職スケジュールを立てれば、在職しながらでも可能だったと思う。
転職に向けて最初にしたことは?
- 転職サイト、転職エージェントへの登録
- ハローワークインターネットサービスでの検索
求人転職サイトの印象は?
- マイナビ転職アプリ→見やすい、使いやすい
- リクナビnext→求人数が多い
- doda→サポートが手厚い
- twc→アパレル限定
転職活動中の時間の使い方は?
- 本を読む、eラーニングなどの勉強
- 簡単な副業→ストックイラスト、ストック写真、ポイ活、アンケートサイト、フリマアプリ
前職と現職の違いは?(前職→現職)
- 変形労働時間制→シフト制
- 社員+アルバイト→社員+派遣
- 転勤あり→転勤なし
- 身だしなみのルールあり→ルールなし
転職して良かったことは?
- 生活が整ったこと
- 地元で働けること
転職活動で気を付けることは?
- すぐに転職予定でも離職票をもらっておく(予定通りに働けるとは限らないので失業保険をもらえるよう)
- エージェントは紹介することで収入を得ているので、電話がしつこい印象でした。気の弱い人は押し切られるので要注意。
転職体験まとめ
元上司の私から見ても、配属先での仕事はしんどそうでした。
後述もしますが、コーチ、トレーナーの仕事は、お客様の成果をダイレクトで感じられるため、やりがいを感じやすいです。
その分、多少しんどくても乗り切れてしまうということがあり、気づくと心身ともにボロボロになっていたということがよくある業界です。
次項からは、スポーツクラブ業界の転職・退職事情と今からできる準備について紹介していきます。
スポーツクラブ業界からの転職・退職を考えるキッカケとは
- 遅番の次の日に開番という変則的なシフト
- 温水プールとはいえ体が冷えるスイミングの指導
- 周りの友人が土日休みでスケジュール調整の難易度の高さ
- トレーナーなのにサプリメントの強化販売ばかり
- 有給を取れと言う割に取得が難しい勤務体制
- 保護者のクレームばかりで社内ルールも厳しい選手活動
- 口うるさい古株の主婦アルバイトの相手
- 煩雑なマネジメント業務が多い割に、それを実行する時間がない
スポーツクラブ業界で、「転職」「退職」を意識し始めるのはこんなときではないでしょうか。
いわゆる現場業務の部分(華やかな印象)をイメージして入社する人が大半で、働いてみると意外と指導者というプレイヤーとしての時間が少ないということも、「転職」「退職」を意識するきっかけになるようです。
スポーツクラブ業界から他業種への転職は難しい
しかしながら、簡単に「転職」「退職」を切り出せないのが、スポーツクラブ業界の悪い部分です。
会社の利益に影響するだけなら良いのですが、以下の要素により切り出せないのだと考えられます。
要素① 会員制ビジネス
会員制というビジネスモデルなので、お客さんとの繋がりが強いことが理由の1つです。
1回完結の単発型ビジネスではないので、お客さんの成長(目的達成に向けた成果)を直に感じられる「やりがい」が非常に大きいため、悪い意味で、それ以外の部分に不満があってもしんどいときに乗り越えられてしまうのです。
要素② 運動指導が商品
運動指導が商品であることから、辞めることで安全安心を一定期間損ねる可能性を心配してしまうことも理由です。
特にスイミングコーチの場合、安全を担保した状態で指導できるようになるには、相当な育成期間が必要です。
誰かが時間を長くすればどうにかなるというものではなく、繁忙時間に必要な最大人員の確保が非常に難しいため、「やめたらシフトが回らない」ことを心配して、自分が我慢すれば良いと考えてしまうことが多いようです。
要素③ 業界の市場規模
スポーツクラブ業界の市場規模は小さく、自分のスキルに汎用性がないことから、他業種で働く自信が持てないことが3つ目の理由です。
仕事内容の特性上、「体育会系」「低学歴」「資格が必要ない」ということがキーワードとしてあげられ、転職したとしてもサービス業ぐらいしか選択できないかもしれないという現実があるのです。
要素➃ 労務環境
変則的なシフトのため、働きながらの転職活動が難しいことが4つ目の理由です。
退職のきっかけにもありましたが、有給の取得やシフト自由度が低いことから、働きながらの転職活動が難しいというイメージが根強いです。
以上、4つの要素から「転職」「退職」がずるずる伸びてしまい、ボロボロになるまで頑張ってしまうのです。
スポーツクラブ業界からの転職に向けた準備とは
前項の理由から、すぐに転職に踏み切るのはハードルが高そうです。
しかし、時間は過ぎていくだけ。
今はまだ具体的な行動が起こせない人でも、少しづつ準備をすすめることはできます。
常に他業種の情報に敏感になろう
自身がよくいくお店でいいと思いますが、「自分だったらこうするのに」を常に考えましょう。
店の経営状況や運営方針はわからないので、そういった部分を気にせず、思考のトレーニングをしましょう。
「売上拡大路線」「利益幅確保優先」など、仮設定でよいです。
そして、実際に考えたことを、社内イントラを活用した共有、ツイッターでも構わないので、アウトプットします。
言語化する能力や他者へのプレゼン能力は、企業の共通スキルです。
「会社人」としてではなく「社会人」として成長しよう
1つの会社でしか通用しないような仕事の進め方をしないことが大事です。
「○○(※自社)」では「こういう時こうすると決まっている」というような仕事の進め方では、他の会社に転職したときに通用しません。
企業活動は、理想と現実ギャップを埋める活動(問題発見と問題解決)の繰り返しです。
どこの会社のどんな部署で働こうが、基本的にやることは変わらないのです。
この考え方の元、自身が担当する業務は「どの会社でも起こりうる汎用性が高い業務」の割合が高くなるよう、タスクのコントロールをしましょう。
働きながら副業を始めてみよう
副業で稼ぎたいというよりは、副業をやってみることで「転職」へのハードルは下がると思います。
- 株式デイトレード
- メルカリせどり
- 楽天ポイントせどり
- Wishせどり
- イラストAC
- 楽天ROOM
- ブログアフィリエイト
- グーグルアドセンス
など、経験がありますが、私自身は、「楽天経済圏」まわりの副業(楽天ポイントせどり、楽天ROOM)が、始めやすいと思います。
普通に勤務しながら、勤務前・勤務後にスマホをいじる程度(梱包等もありますが)でどれもできるので、おすすめです。
もちろん、生計を立てるレベルを目指すとなると、どの方法でも時間がかかるので、「経験値を増やす(転職へのハードルを下げる)」ということが目的ということ意識しましょう。
転職サイトに登録しよう
別の記事で改めて詳細は紹介していきますが、「転職の方法」を大きく分けると、
「転職サイト」:自分で検索して、応募をするタイプです。
「転職エージェント」:担当者が求人を紹介してくれるタイプ
となります。
「準備」なので、まずは「転職サイト」や「転職エージェント」への登録をしてみましょう。
登録するだけなら基本的にお金はかかりませんし、デメリットもとくに見当たりません。
私がおすすめするサイトは以下のサイトです。
【転職hone(ホン)|20代キャリアを磨く転職支援サービス】
20〜30代キャリアのサポート経験・知識が豊富なプロの転職サポーターがマンツーマンで本気の転職活動を本気でサポートしてくれます。
【転職サイトミイダス/あなたの市場価値を見いだす転職サイト】
ミイダスは無料で利用できるアセスメントリクルーティングプラットフォームです。毎月2万人以上が登録し、優良企業15万社が利用する人気の転職サイトです。
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コンピテンシー診断では、あなたの職務適性やパーソナリティの特徴、ストレス要因、相性の良い上司・部下のタイプなど、ビジネスマンとしてのあなたのコンピテンシー(行動特性)を分析できます。
あなたが比較したい人(属性)と自分の年収を比較できます。
【アスリートエージェント/3000名以上の体育会、アスリートの転職を支援】
体育会出身、スポーツ人材に特化した転職支援サービスサイトです。
3000名以上の体育会、アスリートの転職を支援してきた豊富な実績があります。
【DODA/非公開求人を含む求人のご紹介や、転職活動のサポート】
- 転職サイトで自分にあった求人が見つからない。
- 自身の経験が活かせる仕事の見つけ方が分からない。
- 転職をしたいけど、何から始めていいか分からない。
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エージェントサービスを活用することで、これらの不安や悩みを解決し、転職活動をスムーズに進めることができます。
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転職活動で不安なことは「会社の人にばれないか?」
不安があるとすれば、「会社の人にばれないか?」だと思います。
転職していることが会社の人にばれてしまうと、ミスを犯してしまったとき、有給で休みを取得するときなど、転職活動とは関係なくても、さも関係あるかのように紐づけられてしまうのです。
残念ながら「転職=裏切り」的な概念が、日本企業には根強く残っています。
しかし、心配する必要はありません。意外かもしれませんが、転職者の多くが会社に在籍しながら活動をしています。
ばれてしまう可能性は0%とは言い切れませんが、以下のポイントに注意していれば、問題ありません。
①会社の人に同僚に転職を考えていることを伝えない
言わずもなが、「他の人には言わないで」が守られることはありません。
②大手の転職サイトを使う
転職サイトは星の数ほどあります。運営元が不明確なサイトは絶対に避けましょう。
登録者が少ないほうが競争率が低いとも言えそうですが、「少ない=良くない」だと思ってください。
大手の場合は、登録している人数も多いですが、登録している企業も多いので問題ありません。
③登録する情報は「うすめ」でよい
転職サイトは、登録している会社の採用担当者がプロフィールを確認して、「スカウト」を送るという機能があります。
応募をしないと名前が出ることはないようですが、職歴等の情報から社内人事担当に特定される可能性もあります。
特定の会社からは自分のアカウントを見えなくする「ブロック機能」がついていることもありますが、自身を想像させるような書き方はしないほうがよいです。
とはいえ、特殊な職歴等は強みにもなったりするので最初から「転職エージェント」を選択するのもよいかもしれません。
④知らない電話番号からの着信に気をつける
転職サイトに登録すると、関連する会社やサービスからの電話だったり、転職カウンセリングの電話が入ることがあります。
話の内容から会社の人にばれたり、スマホを投げっぱなしにしてしまう方は着信表示でばれたり(1回目の電話で番号を素直に正式名で登録をした際など)することがあるそうです。
⑤自分の会社のパソコンや端末を使わない
勤務中に会社のパソコンで操作していて、画面を見られてしまう可能性があります。
基本的に、勤務外、会社外で操作するようにしましょう。
転職活動用のフリーメールアドレスを取得しておくとよいと思います。
ポイントは以上です。
結果的に転職するかどうかはわかりませんが、「登録」しておく行為が、「いつやめても大丈夫」への第一歩です。
「いつやめても大丈夫」という状況は、心の余裕に繋がります。「良い仕事」をするためにも、第一歩である「登録」をおすすめします。