スポーツクラブの仕事に興味がある人にとって、年収は気になるポイントですよね。
地域密着型の単体スポーツクラブは年収給料が安い、大手のスポーツクラブは給料が高いといった話を聞いたことがある方もいるかもしれません。
長く働いた時の年収がどのように変化していくかなどの情報も、気になりますね。
今回は、スポーツクラブの給与事情についてご紹介していきます。
スポーツクラブ正社員 年代毎の年収について
どの仕事でも、年収は気になるポイントのひとつだと思います。
スポーツクラブの平均年収を年代毎にまとめましたので、目安としてご覧ください。
- 20代前半 約420万円
- 20代後半 約460万円
- 30代前半 約520万円
- 30代後半 約580万円
- 40代前半 約620万円
- 40代後半 約680万円
こちらは、私が調べた東証一部に上場しているスポーツクラブで働いている正社員を対象とした収入の平均なので、高めの水準となっています。
年代別に給料を見てみると、スポーツクラブ勤務10年未満となる20代は一般職員であることが多いため、比較的低めの水準です。
対して、経験を重ねて役職に就くことが多くなる30代からは大幅に年収がアップしています。
スポーツクラブの月給は、役職以外にも手当によって給料が変わるので一概には言えませんが、月収は平均18万円~30万円程度が多いようです。
また、地域によっても給料が変わるので、首都圏と地方を比較すると、±2~3万くらいの差がある場合もあります。
雇用形態別の給料について
給料は雇用形態によって大きく変わります。
正社員、契約社員、アルバイトによってどのような違いがあるのか見ていきます。
正社員
正社員は月々の給料以外で、年に1回~2回のボーナス(年間支給額、業績により2ヶ月〜5ヶ月)が出る会社がほとんどです。
よって、他の雇用形態よりも平均年収は高くなります。
一般社員の場合、平均年収は400万円台~500万円台が多いです。
クラブのセクションの責任者やクラブの責任者、各商品の全社を統括する役職がついている方では、650万円以上になることもあります。
また、エリアを統括するクラスになると、年収700万円以上の方もおり、キャリアが上がっていくにつれて年収もアップします。
その反面、正社員と呼ばれる方は責任が重くなり、一般の社員では解決できないようなクレーム処理などを担当することになります。
責任者と呼ばれる役職者は、目標達成するためのマネジメント能力が必要です。
しかし、契約社員やアルバイトと比較すると業務の幅が広い分、安定的な収入を得ることができます。
契約社員
契約社員は比較的安い給料で求人が出ていることが多いです。
契約社員としての入社経緯は、アルバイトからステップアップするような流れが多いのが、スポーツクラブ業界の契約社員です。
平均年収の相場は300万円程度です。
地域や業務内容・実績によって、給料は変わってきますが、首都圏で長く働いている契約社員でも、地方の正社員1年目以下というケースがほとんどです。
ボーナスはありますが、正社員の20%程度の支給額で、「プチボーナス」と言わざるを得ません。
契約社員は契約期間が決まっているケースもあるので、継続を希望してもそのまま契約満了となる可能性があります。
しかし、スポーツクラブ業界は慢性的な人で不足なので、給料アップの交渉などは可能だと思います。
アルバイト
スポーツクラブのアルバイト求人は、時給1000円程度が相場となっています。首都圏だと1200円、地方だと950円が主流です。
勤務する業務内容によって変わりますが、レッスンを担当することで「1時間当たりの加給」を支払う会社がほとんどです。
加給を加味すると、他の職種と比較しても高い時給であるといえると思います。
また、スポーツクラブではアルバイトや契約社員がマネジメントの一部を受け持つことも珍しくありません。
チームをまとめるリーダーは、予算や数値の管理などの社員がやるようなマネジメントも任させるので、手当がつくこともあります。
さらに、大手のクラブでは年間査定の結果から、0円~5万円程度の一時金が支払われることもあります。
スポーツクラブは、サプリメントの物販など、アルバイトでも個人目標を設定されているので、ノルマ制に抵抗のある方やルーティン作業が苦手な方など向き・不向きがあります。
目標を達成したらインセンティブが発生する会社もあるので、やりかた次第で給料が一時的に増えることもあります。
スポーツクラブのアルバイトは、慢性的に人手不足が続いているので、働き方次第では「辞めさせないため」に時給を一気に上げることもあります。
ノルマや目標に関しては大変ですが、その反面、「重宝される→重宝されればの都合に合わせたシフトが通るようになる」のがスポーツクラブの魅力です。
インストラクター
スポーツクラブのインストラクターは、レッスンの種類と時間によって様々です。
1時間で3,000円程度のレッスンもあれば、8,000円近くももらっている方など、インストラクターがもっている資格やスキルによって大きく変わります。
ちなみに、スポーツクラブでレッスンなどを担当している講師は、個人事業主やインストラクターの派遣会社に属してレッスンを担当しているフリーインストラクターとスポーツクラブ自体に雇用されているインストラクターとに分けられます。
資格に関しては、全国どこでも通用するような資格もあれば、レッスンをする会社独自の資格もあります。
会社独自の資格の場合は、その会社が開催するオーディションに参加するか、研修会に参加してテストに合格する等して、資格を取得することがほとんどです。
スポーツジム正社員の年収の決まり方について
スポーツクラブでは、毎年、達成しなくてはならない予算数値を決めています。
その予算に応じて、スタッフそれぞれに課される目標が変わり、達成度に応じて評価されます。
評価基準としては、予算に対する達成度合いである定量評価と、予算に達成への行動を評価する定性評価があります。
「個」で成果を上げることが難しい業界なので、いかに自分の実績をアピールするかで評価は大きく変わります。
評価の違いによる年収の差は、同じ年代の中で良い人と悪い人を比較すると10万程度の月収差が生まれます。
また、評価が高いと役職がつく可能性も高くなるため、40代前半には、同年代の中でも200万以上の年収差が生まれることもあります。
昇格については、一般社員→クラブのセクション責任者→クラブの責任者→数クラブを担当する責任者→数十クラブを担当する責任者、という流れとなっています。
私が過去に在籍していた会社では、上記のグレードに対して、以下のような役職手当がありました。
- 一般社員→0円
- クラブのセクション責任者→1~3万
- クラブの責任者以上→8~10万
年収がアップする 昇格をするためには
役職を付けるための昇格には、様々な要素が必要になります。
- 個人の目標を達成すること
- 勤務行動の評価が高いこと
- お客様だけでなく、まわりのスタッフからの評価が高いこと
- 会社が決めている資格を有していること
- 現在のグレードの在籍年数
などが求められます。
個人の成果を測定しにくい業種なので、どの様に自分をブランディングするかが、スポーツクラブ業界で上に行くためのカギとなります。
アルバイトで入社しても、高評価を続けていけば正社員として働くことや、役職に就ける可能性も十分ありえます。
また、マネジメント経験はどの業界でも重要視されていますので、マネジメント経験を積むことができれば転職活動にも有利に働きます。